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2018.05.25 知って得する塗装講座

フッ素樹脂塗料とは? 外壁に使用するメリットとデメリットをチェック!

外壁に使用する塗料はさまざまな種類がありますが、中でも高級な塗料として知られているのがフッ素樹脂塗料です。「一体どんな効果があるのか」「どんな特徴を持っているのか?」など、フッ素樹脂塗料に関して悩んでいる方は多いでしょう。塗料の特徴をしっかりと把握しておけば、上手に活用できるものです。

そこで、本記事では、フッ素樹脂塗料を使用するメリットやデメリットなどについて解説します。

この記事を読むことで、フッ素樹脂塗料を使用する際の注意点や業者選びのポイントなども分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。

1.フッ素樹脂塗料とは?

最初に、フッ素樹脂塗料とは一体どのような塗料なのか、基本情報をチェックしておきましょう。

1-1.主成分が合成樹脂でフッ素が含まれている

簡単に説明すると、主成分が合成樹脂で、その樹脂にフッ素が含まれているのがフッ素樹脂塗料です。一般的な塗料として使われるシリコン系やウレタン系よりも割高ではありますが、その分の性能が優れています。

耐久性・耐熱性・親水性・防カビ性・防藻性・防水性などさまざまな性能が備わっている塗料です。具体的な性能に関しては、後ほど【2.フッ素樹脂塗料を外壁に使用するメリット】にて説明するので、ぜひチェックしてください。

1-2.ビルや商業施設などで使われる塗料

外壁に使用する塗料はそれぞれ特徴や性能が異なりますが、ビルや商業施設など比較的規模が大きめの建物に使用される塗料がフッ素樹脂塗料です。大型の施設では塗り替えに時間がかかるのはもちろんのこと、費用も大きな金額になってしまいます。構造によっては安易に施工ができないケースもあるため、耐朽性の高い塗料が最適です。

2.フッ素樹脂塗料を外壁に使用するメリット

ここでは、フッ素樹脂塗料を外壁に使用するメリットを紹介します。

2-1.耐用年数の信用性が高い

フッ素樹脂塗料の大きなメリットは、耐用年数の信用度が高いことです。一般的な塗料の中ではダントツで耐用年数が長いですし、光触媒塗料よりも耐用年数の信用度が高いことで知られています。具体的な耐用年数はメーカーによって差があり、あくまで目安となるため、必ずしも表示されている耐用年数まで持つことができるとは限りません。けれども、フッ素樹脂塗料は、大手も認めているほどの塗料で信用性は非常に高いといえるでしょう。なお、フッ素樹脂塗料と、そのほかの塗料の費用相場は以下のとおりです。

  • アクリル塗料:1㎡あたり約1,500~1,800円
  • ウレタン塗料:1㎡あたり約1,800~2,200円
  • シリコン塗料:1㎡あたり約2,500~3,200円
  • ラジカル塗料:1㎡あたり約3,000~3,800円
  • フッ素樹脂塗料:1㎡あたり約3,500~4,800円

2-2.親水性・防カビ性・防藻性などに優れている

フッ素樹脂塗料は耐久性や耐候性に優れているのはもちろんのこと、親水性・防カビ性・防藻性などにも長(た)けている点が大きなメリットです。水に濡れやすく密着しやすい性質のことを親水性といいますが、親水性が高いほど雨で自然に汚れを落とす効果が期待できます。

さらに、太陽の光があたらない北面の壁や湿気がこもりやすい壁は藻やカビが生えやすい傾向があるでしょう。けれども、防カビ性と防藻性に優れていることから、これらの発生を抑える効果が期待できるのです。ほかにも、フッ素樹脂塗料は耐摩耗性が高いことから長時間お光沢を保ち続けることができます。

2-3.メンテナンスの頻度を少なくできる

フッ素樹脂塗料は、耐用年数が長いことからメンテナンスの頻度を少なくできるメリットがあります。前述したように、ビルや商業施設など大規模の建物は頻繁にメンテナンスをするのが大変です。できるだけ、メンテナンス回数を減らすために、性能が抜群な塗料を選ぶ傾向があります。さまざまな性能を兼ね備えているフッ素樹脂塗料だからこそ、メンテナンス回数を減らすことができ、工事の回数を少なくできるというわけです。

ただし、建物の立地や気候によってはメンテナンス回数を増やすケースもあります。事前に専門業者と打ち合わせを重ねることが大切です。

3.フッ素樹脂塗料を外壁に使用するデメリット

ここでは、フッ素系樹脂塗料を外壁に使用するデメリットをいくつか紹介します。

3-1.価格が高めに設定されている

フッ素樹脂塗料の大きなデメリットといえるのが、ほかの塗料よりも価格が高めに設定されていることです。さまざまな性能が備わっているからこそ、価格が高くなるのは当たり前といえるでしょう。

フッ素樹脂塗料はシリコン塗料やラジカル塗料よりもグレードが高い位置にあるため、塗り替え範囲が広くなるほど全体の費用も高くなってしまいます。けれども、耐用年数が長いのでトータルに考えるとお得になるケースもあるでしょう。メンテナンス頻度を多くするか、高い初期費用を払うか、どちらかを選ぶのは自分しだいです。

3-2.屋根に使用した場合は耐用年数が短くなる

フッ素樹脂塗料は、屋根に使用した場合、耐用年数が短くなるデメリットがあります。屋根は外壁以上に紫外線の影響を受けやすく、損傷が激しい場所です。雨や雪が降ったときには真っ先にあたる場所でもあるため、劣化スピードも速くなるでしょう。

もちろん、屋根用のフッ素樹脂塗料もありますが、外壁用よりも耐用年数が短くなってしまう恐れがあります。外壁に使用する際の耐用年数は約20年ですが、屋根用だと5年早まり15年ほどになるでしょう。同じフッ素樹脂塗料を使ったとしても、フッ素樹脂の割合によって品質が大きく変わることもあります。

3-3.ツヤを完全に抑えることはできない

非常に強いツヤを持っているフッ素樹脂塗料は、安っぽく見えてしまうデメリットもあります。ツヤのあるキラキラした外観が好きな人にはぴったりの塗料ではありますが、完全にツヤを抑えることができません。ある程度のツヤであれば、調整剤を入れることで抑えられるでしょう。

また、ツヤには汚れや雨を弾く効果が期待できるため、外壁が汚れにくいというメリットもあります。しかし、ツヤ消しの調整剤を入れてしまうと効果が半減したり、塗料自体も耐久性や低くなったりしてしまうのです。

3-4.塗膜が硬く、割れやすい

フッ素樹脂塗料は耐久性が非常に高い塗料である反面、塗膜が硬くなってしまいます。そのため、伸縮性がなく、外壁のひび割れが発生しやすいという点がデメリットです。外壁のひび割れは建物が老朽化すると自然と発生するものではありますが、早めに対処しなければなりません。

ひび割れをそのまま放置しているとどんどん劣化がひどくなり、そこから雨水などが浸入しては下地が傷んでしまいます。特に、モルタル外壁など動きがある素地へ塗装する際は、注意して塗装しなければなりません。

4.フッ素樹脂塗料を外壁に使用する際の注意点

ここでは、フッ素樹脂塗料を外壁に使用する際の注意点などを解説します。

4-1.質が悪いフッ素樹脂塗料もある

フッ素樹脂塗料は、セラミック系と同じように、少しでもフッ素樹脂が含まれていれば「フッ素樹脂塗料」といえてしまう塗料です。そのため、質が悪いフッ素樹脂塗料が出回っています。悪徳業者などが、ごくわずかしかフッ素樹脂が入っていない塗料を利用し、「これは耐用年数が長いので安心」というセールストークを展開しているのです。

実際に使用するのはまったく違う塗料でグレードが低くなっているのにもかかわらず、フッ素樹脂塗料の費用で請求します。質が悪いフッ素樹脂塗料には注意が必要です。

4-2.施工業者の腕によって仕上がりが変わる

どんなに高い性能を持っているフッ素樹脂塗料でも、施工業者によって塗料の威力が発揮できないケースがあります。つまり、施工業者の腕によって仕上がりが大きく異なるのです。そのため、施工業者選びには十分に注意しておかなければなりません。

基本的に、施工する職人がしっかりと下地処理を行い、塗料の使用方法をきちんと守って正しい工程で塗装を行います。下地処理をきちんと行わずにフッ素樹脂塗料を塗ったとしても、劣化した旧塗膜ごと剝がれ落ちてしまうので、再び工事を行う必要があるでしょう。

4-3.施工業者選びのポイントをチェック!

大手の施工業者から地元密着型の業者など、外壁塗装業者にはさまざまな種類があります。それぞれの特徴や強みも大きく異なるため、施工業者選びおポイントをしっかりとチェックしておきましょう。どの業者に依頼すれば良いのか悩んだときは、以下のポイントを参考にしてください。

  • 外壁塗装の実績があるか
  • 実際に施工した例がホームページ等に記載されているか
  • 保証やアフターサービスが充実しているか
  • スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
  • 無料外壁診断を行っているか
  • 無料見積もりや無料相談を受け付けているか
  • 見積書の内容が具体的に記載されているか
  • どのような質問にも分かりやすく答えてくれるか
  • 口コミや評判がいいか

屋根・外壁塗装工事を行っているテンイチでは、無料相談はもちろん、外壁診断も受け付けています。塗り替えなどでお悩みの方は、一度ご相談ください。

5.フッ素樹脂塗料に関してよくある質問

フッ素樹脂塗料に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.一般の住宅には向かないのか?
A.一般の住宅でもフッ素樹脂塗料は使うことができます。ただ、価格面の問題から、一般の住宅ではほとんど使われていないのが現状です。なお、一般の住宅では屋根など限られた場所に疲れるケースが多いでしょう。屋根は外壁より面積が狭いので、塗り替え費用を抑えることも可能です。

Q.3F系フッ素樹脂と4F系フッ素樹脂の違いは?
A.統合力の高さが大きな違いといえるでしょう。以前からあったものが3F系フッ素樹脂で、後に登場したのが4F系フッ素樹脂となります。3F系フッ素樹脂は塩素原子を一部使用していますが、紫外線に弱く、耐久性を下げる原因となっていました。一方、4F系フッ素樹脂は塩素原子の代わりにフッ素原子を使用しているため、紫外線に強く塗料の耐久性が向上しています。

Q.フッ素樹脂塗料の代表的な製品は?
A.主なメーカーから出ている製品は以下のとおりです。

  • 日本ペイント:ファイン4Fセラミック・水性サーモアイウォール・FスーパーオーデフレッシュF
  • 関西ペイント:セラMフッソ・アレスアクアセラフッソ・アレスクール水性F
  • エスケー化研:クリーンマイルドフッソ・水性セラタイトF・水性弾性セラタイトF
  • AGCコーテック:ルミステージ
  • 旭硝子:ルミフロン

Q.フッ素樹脂塗料を使えば、老朽化が防げるのか?
A.耐用年数が長い=建物の寿命が延びると考えている方が多いのですが、そういうわけではありません。フッ素樹脂塗料を使っても建物の寿命はやってきます。そもそも、外壁塗装用の塗料には建物の寿命を延ばす力はないので、その点をきちんと理解してから塗装工事を行いましょう。建物の耐久性を高めたいのであれば、フッ素樹脂塗料を使い、定期的なメンテナンスを行うことをおすすめします。

Q.どの塗料を選べばいいのか悩んだときの対処法は?
A.素人では塗料の違いが分からないので、専門業者に相談することをおすすめします。特に、外壁塗装工事の経験が豊富な業者は、さまざまなケースに合わせた塗料を選ぶことができるでしょう。事前に、外壁診断を行えば、現在の外壁がどのような状況になっているのか把握しやすくなります。より適切な下地処理や塗料を選ぶことができるため、信用できる業者に相談して計画を立ててください。

まとめ

フッ素樹脂塗料は、六本木ヒルズなど有名な建築物で使用されている塗料です。高い耐久性はもちろんのこと、耐候性や耐熱性・親水性・防カビ性などあらゆる性能が含まれています。信用性が高いことで知られている塗料ではありますが、ほかの塗料よりも価格が高めになるのがデメリットです。また、下手な業者が塗装を行うと効果が発揮できなくなるので、塗装実績のある業者に依頼することが大切なポイントとなります。

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